長岡技術科学大(新潟県長岡市)の姫野修司准教授が、企業との共同研究で、温室効果ガスとされる二酸化炭素(CO2)だけを気体の中からほぼ分離する膜の開発に成功した。 この膜を利用して大規模なCO2回収・再利用技術を確立する研究が、国の最先端・次世代研究開発支援プログラムに採択。姫野准教授は、2015年春までの実用化を目指し、県内天然ガス田での利用などを検討していく考えだ。 開発した薄膜は、放射性物質の吸着剤としても注目される、ゼオライトと呼ばれる物質を使用。ケイ素とアルミニウム、酸素が格子状に並んだ結晶を持っており、これを薄く合成することで作られた。 非常に微細な穴が、CO2を通しやすい構造になっており、この膜を使えば、エネルギーをほとんど使わずに、低コストでCO2の回収が可能という。 現在、長さ約1メートルのレンコン状の円柱形通気材料などの開発を進めている。姫野准教授は、このサイズであれば1