祇園祭は17日、前祭(さきまつり)のハイライト・山鉾(やまほこ)巡行が行われた。1966年以降、後祭(24日)と統合されていた祭りが元通り二つに分かれ、古来の姿に近づいた。ただ、分離開催の目的の一つだった巡行時間の短縮は実現できず、来年に向け課題も残った。(杉山正樹) 山鉾巡行は、八坂神社(東山区)の神幸(しんこう)祭(17日)と還幸(かんこう)祭(24日)に合わせ、同神社の神輿(みこし)の通り道を山鉾が露払いするのが本来の役割。集客を容易にしようと、観光都市の確立を目指していた京都市の主導で、17日の前祭に一本化された。 ただ、一度に参加する山鉾の数が32基に増えて巡行列が間延びし、交通規制も長時間に及んだ。ツアー客が昼食のため途中で観覧席を立ち、終盤には空席が目立つようになった。 祇園祭山鉾連合会はこうした状況を打開するため、「本来の姿に戻そう」と関係機関に呼びかけ、昨年8月に分離開催