私の母は、私が5歳のときに死にました。それからまもなく父は再婚し、私と2歳下の弟に新しいお母さんができました。すごくいい人でしたが、父とあわなかったらしく、1年後に出ていきました。(「序章 私を救ったデール・カーネギー」より) この書き出しからも察しがつくとおり、『カーネギーの『人を動かす』から学んだ自分と他人を変える力』(箱田忠昭著、クロスメディア・パブリッシング)の著者はつらい少年時代を過ごしてきたようです。以後も新しい母親から虐待され、大学入試にも失敗し...とハードな経験を積み重ねていった結果、人づきあいが下手な「コミュ障」になってしまったのだとか。やがて飛び込み営業の仕事に就いたものの、赤面恐怖症のコミュ障ではうまくいくはずもなく、性格もすさんでいったのだといいます。 しかしそんなとき、同期の友人がくれたデール・カーネギーの『人を動かす』を読んだことから、運命が大きく変わることに