ファン待望のあの黒猫が、帰ってきた-。黒猫のルドルフと仲間たちが繰り広げる冒険劇を描く児童文学「ルドルフ」シリーズ(講談社)の10年ぶり4作目の新刊『ルドルフとスノーホワイト』(斉藤洋・作、杉浦範茂・絵)が好調だ。昨年11月に刊行されてすでに4刷、1万5千部。巧みな物語展開に加えて、学ぶことや教養の大切さを伝えるシリーズ共通の内容が、根強く支持され読み継がれている。 今回の作品で活躍するのは、主人公の野良猫「ルドルフ」に加えて、白い雌猫の「スノーホワイト」。行方不明になった雌の子猫「チェリー」を追って、2匹は冒険の旅に出る…。 作者の斉藤洋さん(60)は新作について「雌猫はこれまでの作品にも出てきたけれど、今回は今までにないほどの存在感を見せている。人間の世界に引き直せば、“女性”をテーマにした物語になった」と話す。痛快な冒険に加えて、「ルドルフ」が〈良薬は口ににがし〉など、次々にことわざ