By: Neil Taylor ウェブ狼 目次はコチラ 前回(ウェブ狼 第三十五話 ~ 通過 ~)はコチラ 人物相関図(クリックでポップアップ) 陽が傾き、街全体に色が付きつつあった。 ミソジが助手席に乗る街宣車は、坂の上から神戸の街並みへ向けて進んでいた。 「そんなもんないと言われたらどうするつもりやったんや」 「何の話だ?」 「東京支社の話や。弓森食品の」 「知らねぇよ。あるんじゃねぇか」 杉がそう言って、窓を閉めながら続ける。 「真面目な話をすると、だな。警備員のおっさんは支社がどこにあるか知らねえだろうと思ったからだ」 「知ってたら?」 「言いようはある。『東京なんて言ってません』と言い張るとか」 「なんじゃ、そりゃ」 「問題はそこじゃねえからな。そこにフォーカスさせないのが大事なんだ」 「方法論はどうでもええわ」 「聞いてきたのはおまえの方だろ」 杉がそう言って、時計に目をやった
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