By: Ben Sutherland ウェブ狼 目次はコチラ 前回(ウェブ狼 第六話 ~つばぜり合い~)はコチラ 「あの後、お連れの人を尾けました」 瞳が言った。 「ってことは、俺らが出てくるのを待ってたんか」 長居しなかったとはいえ、そのバーに一時間はいたはずだ。 「昼だったら暑くて無理でしょうけど、お酒も飲んでたし平気でしたよ」 「ちゃう。あんなところに一時間も突っ立ってたんか。そう言うてんねん」 御堂筋の程近くだから、人通りがないわけではない。 しかし、終電もなくなろうという時間だ。 若い女が一人でいていい場所ではない。 「しかも、俺じゃなくて奴をつけたって?」 「そうですけど」 瞳が真っ直ぐこっちを見て言った。 「まあ、それはええわ。で、奴はどこへ行った?」 「その前に、あの人がどういう人なのか教えてください」 「君はどう思う?」 「まともな人間じゃないと思いました。そんな人と付き