《入社2年目の夏、海外勤務となった》 ネジ製造機械メーカー「阪村機械製作所」に入社以来、契約書の翻訳などに追われていたのですが、2年目の夏、社長からヨーロッパ赴任の辞令をもらいました。念願の海外勤務、うれしかったですね。会社の拠点があったドイツのデュッセルドルフまで、アメリカ経由で渡ったのですが、ロサンゼルスで本場の英語を聞いたときには会話のスピードの違いを痛感しました。デュッセルドルフのホテルに8カ月間駐在して、納入した機械がちゃんと動いているのかをチェックするために、京都の本社から来た技術者を取引先に案内し、通訳するのが仕事でした。 ハンガリーのブダペストでは技術者の日本語を僕が英訳し、別の通訳が英語をドイツ語に、さらに4人目でやっとハンガリー語になる。そして相手の返事も3人経由で日本語に。日本では経験できない光景でした。日本が恋しいとか、食べ物が口にあわない、なんてことはなかったです