富士通と富士通フロンテックは9月11日,PC用の手のひら静脈認証装置「PalmSecure」を発売した。入退室管理やATM(現金自動預け払い機)用途向けに開発・販売していた従来の手のひら静脈認証装置を,PCのログインやアプリケーションの認証に簡易に使えるように改良を施したのが,今回の製品である。 生体認証(バイオメトリクス)装置は「指紋」「顔」「静脈」「虹彩」など多くの種類が製品化されている。富士キメラ総研が調査した国内の市場シェアを見ると,その大半は指紋認証である。ただ「2004年10月に東京三菱銀行(当時)がATMに採用したことで,静脈認証のニーズが高まってきつつある」(富士通 経営執行役 ビジネスインキュベーション本部長 神戸正利氏)と言う。この記事では,指紋認証装置と静脈認証装置の特徴の違いなどを解説しよう。 静脈認証は,指紋認証より認識率が高い 指紋認証はセンサーが小型で,値段も