「原子力を一定規模で活用することは日本にとって不可欠。中長期的にブレない政策を取ってほしい」 全国的に大雪ショックの影響が出始めた2月14日。中部電力の増田博武・原子力部長は、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)4号機再稼働の前提となる国への安全審査申請後に開いた記者会見の席で、こう訴えた。 浜岡原発は、国の要請により2011年5月から全機停止している。当時の菅直人首相は、「浜岡は30年以内の発生確率87%の巨大地震の震源に立地している。事故を起こせば東海道新幹線や東名高速などの大動脈や自動車産業が大打撃を受け、100万人単位の避難が必要になる。そうなれば日本はもたない」と危機感をあらわにした。菅氏は「今でも前提はまったく変わっていない。申請は根本的に間違っている」と息巻く。
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