原発事故が起きて1,2日間、東電と保安院は、精神的に「固まっていた」、何も手を打てずにいたことが徐々に分かってきつつある。特に、「ヴェント」を開く決定を下すことが半日以上遅れたために、結局建屋内の水素爆発を誘発したことが明らかになってきている。あの水素爆発によって、配管の類が大きな損傷を受け、放射性物質の大気中への拡散を招き、汚染を拡大させ、敷地内に汚染した瓦礫を散乱させた。それによって、その後の対応が著しく困難になった・・・この辺の消息は、やがて明らかにされることだろう。 現在集中すべきは、原子炉の冷却であり、汚染した排水の処理のはずだ。それを行なうのは、現場の作業員の方々だ。彼らの働きがなければ、原子炉の圧力容器内で更なる水素爆発が起きる。そうすると、最悪の事態に突き進む。作業員の健康状態を維持することが、最大の後方支援なのだ。だが、どうも東電・保安院それに政府はそう考えていなそうだ。