2013.04.26 経営・マネジメント 海外を向く中小企業 (9) 中国からの“撤退ブーム”が教えるもの 日沖 博道 パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長 「脱中国」の動きが盛んだ。きっかけは反日デモと暴動だが、より本質的には、中国が手軽に儲かる生産地ではなくなってきたからである。それは労働者の権利を無視することで成り立っていたビジネスの構造が変質したということでもある。 中国に進出していた中小メーカーの撤退が密かなブームの様相を呈している。ついこの間まで中国進出を煽っていたコンサルティング会社が主催する「撤退セミナー」が日系企業向けに盛況らしい(同業ながら何とも商魂たくましいと感心する)。 かくいう小生も、相当以前に中国進出をお手伝いしたこともあったが、2010年9月の尖閣諸島中国漁船衝突事件とその後の反日感情のあり様、中国政府のえげつないやり口(レアアース禁輸など)を見て、「