住みたい街ランキングで上位になったことで話題の「武蔵小杉」。古くから工業地帯で、南武線の前身、国有化前は南武鉄道という私鉄だったころから、多摩川と南武線の間は大規模な工業地帯でした。 東急電鉄が開業した時点では武蔵小杉という駅名はなく、現在から少し横浜方に「工業都市」という駅がこの街の渋谷・横浜との玄関だったそうです。 そんな武蔵小杉は、アクセスのよさもあって工場移転で生まれた空白地帯は、あっという間に再開発されてマンションやショッピングモールが立ち並ぶ。いまや、東横線を代表するベッドタウンに生まれ変わりました。 そんな街の変化を見続けてきた酒場があります。半世紀にわたりこの街で愛され続ける名店「文福」です。 もとは工場地帯に隣接する労働者のための庶民派大衆酒場。現在は人気住宅街で感度の高い人も通う都市型酒場。客層はがらりと変われど、その味は代々親から子へと受け継がれてきています。 武蔵小