落合陽一×古市憲寿「平成の次」を語る #3 「堂々とお金儲けできるやつが勝つ」 「汗をかかずに儲けるのはけしからん」という日本 メディアアーティスト・落合陽一氏と、小説「平成くん、さようなら」を発表した、社会学者・古市憲寿氏。「平成育ち」のトップランナー2人の対談3回目!(#2より続く)(『文學界』2019年1月号より転載) ◆◆◆ いまだに「新商品がすごい」と思われてる日本 古市 今の日本が抱えている問題をそうやって一個ずつ潰していくと、結局のところ何が一番問題なんだろうね? 落合 価値が積み上がらないことじゃないですか。日本は電化製品とか車とかの製造業の文化に親しみ過ぎちゃって、すべてが減価償却でゼロ円になる世界線(*4)に乗っているんですよね。日本は少子高齢化を迎えていて、新しいものを生産できないので、それを転換するしかない。新しいものを生産できなくなった国は、古くなるにつれて価値が