現在のJリーグを見渡しても、FC東京にとっての石川直宏ほど「バンディエラ」という言葉が似合う選手がどれほどいるだろうか。 ゴツゴツした質感で、同じ匂いのする2人は、かつて同じ青赤のユニホームに袖を通し、1つのポジションを争った。 石川直宏と佐藤由紀彦。2002年に交錯したユキヒコの想いは、ナオによって今に受け継がれた。そのナオは、12月2日のJ1最終節G大阪戦(味スタ)と、翌3日のJ3最終節C大阪戦(駒沢)を最後に、今季限りでユニホームを脱ぐ。 その試合を前に、バトンをつないだプリンスと呼ばれた2人に、「実はあの時って?」、「FC東京らしさって?」、「そしてこれからは?」と、ちょっと癖の強い話を聞いてみた。 ――かつて2002年に1年間だけ2人は同じFC東京でプレーしていました。その当時は、お互いのことをどう思っていましたか? 石川直宏「当時のFC東京と言えば、アマラオとユキさんだった。自