震災経験者やさまざまな分野の専門家の方々に「災害に備えて何を用意しているか」を聞き、その背景にある各人の“サバイバル思想”を探っていく本企画。震災経験者のさとなお氏には“防災セットより大事な備え”について語っていただいた。 一方、「都市生活者こそ、しっかりした備えが必要」というのは、アウトドア用品メーカー・モンベルの創業者で阪神・淡路大震災や東日本大震災の被災地で支援活動を行った辰野勇氏だ。 ――都会での地震災害となった阪神・淡路大震災での支援活動では、アウトドア用品がとても役立っていると聞きました。 モンベル創業者 辰野勇氏(以下、辰野):「寝袋やテントなどは、現地ですぐに役に立ちますよ。だけど日ごろからアウトドアに親しんでいないと、そういった物の使い方がわからないんですね。だから私は、日ごろからバーベキューやキャンプなどでアウトドアを体験してほしいと言っているんです。『防災意識を高めよ