道路整備を巡って安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相に「忖度(そんたく)した」と発言した塚田一郎副国土交通相が5日、辞任する見通しとなった。安倍首相が塚田氏の更迭を否定してから一転して幕引きを図った形だが、安倍政権では閣僚らの失言が相次ぎ、政権の体質が問われている。 今国会では、2月に競泳の池江璃花子選手が白血病を公表したことに対し、桜田義孝五輪担当相が「がっかりしている」などと発言。批判を浴び、謝罪と発言撤回に追い込まれたばかりだった。 2018年1月には、松本文明元副内閣相が、沖縄県で相次ぐ米軍ヘリのトラブルに関する国会での質問中に「それで何人が死んだんだ」とヤジを飛ばした責任を取り、辞任した。17年7月には稲田朋美元防衛相が自衛隊が南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣時の日報を「廃棄した」と虚偽報告した問題で批判され、東京都議選での失言も重なって防衛相を辞めた。