アメリカが事実上のインフレ目標導入に踏み切ってから、日本でもやるべきだという声が高まりつつある。 筆者は議論自体は別に否定するものではないが、気になるのは当事者である日銀サイドの説明を踏まえていない批判が多いように感じるところである。 例えば北國新聞が社説で展開していた議論(以下)などはその典型である。 インフレ目標は、先進国のなかでは、ごく標準的な金融政策の枠組であり、米国以上に デフレが深刻な日本でこそ必要な政策だ。日銀は「効果がない」「ハイパーインフレを招く」などの理由で、インフレ目標の導入に否定的だが、「効果がない」と言うのは、インフレ目標を導入している多くの国に対して失礼だろう。スウェーデン、ニュージーランドなどは一時的なデフレをインフレ目標の導入で克服したとされている。 http://3coco.org/a/modules/d3pipes_2/index.php?page=cl