うちのじいちゃんとばあちゃんはよくケンカしていた。 自営業だから毎日顔を合わせていれば仕方ないのだろう。 ケンカをしていても鶏肉は捌かなきゃいけないし、調理もしなきゃいけない。 お客さんは待ってくれるわけじゃないので二人はケンカしながら仕事をしていた。 子供の頃からそんな光景を見るのは慣れっこだった。 「あぁ・・・またケンカしているんだな」位にしか思っていなかった。 そんなある日ばあちゃんが「あんた!あたしとお父さん離婚するからどっちに着いてくる?」と聞かれた。 「何言ってんの?」と言う気持ちでいっぱいだった。 親もいないのに、祖父母まで離婚されたらたまったもんじゃない。 それにそんな事いきなり言われても答えに困ってしまう。 でもばあちゃんは本気の顔していた。 じいちゃんは「全く・・・馬鹿を相手にするのも疲れた・・・」とぼやいていた。 ばあちゃんは荷物をまとめて「あたしだって疲れたわよ!こ