東京大学大学院の片岡一則教授らの研究チームは、ウイルスほどの大きさのナノマシンと中性子を使い、がんを攻撃する技術を開発したと発表した。 片岡教授らが研究を行っている「ナノマシン」は、必要な量の薬などをウイルスほどの大きさのカプセル状にして、病気の患部に直接届け、作用させるもの。研究チームはマウスを用いた実験で、造影剤を搭載したナノマシンを体内に投与し、MRIでがんの部位を特定。そこに熱中性子線を照射することによってがんを攻撃することに成功したという。 この技術によってピンポイントでがんを治療できるという。片岡教授らは将来的に日帰りのがん治療も可能になるとしていて、早ければ5年後の実用化を目指したいという。