突然ですが、“国際派日本人俳優”といえば誰を思い浮かべるでしょうか? 真っ先に挙げられるのは、きっと渡辺謙でしょう。映画史に明るい人なら、早川雪洲と答えるかも知れません。 では、“国際派日本人ミュージシャン”といえば?『SUKIYAKI』で米ビルボードチャート週間1位に輝いた坂本九や、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞を受賞した坂本龍一あたりを連想する人は多いはずです。 では、“国際派お笑い芸人”といえば?……そう。全くいないのです。 日本の笑いはアメリカでも通用するのか? 数々の名画で国際的評価を勝ち得た北野武も、ハリウッド映画『メジャーリーグ2』に起用されたとんねるずの石橋貴明も、結局はお笑い以外の領分で世界進出を果たしたにすぎません。 全米を爆笑の渦に巻き込んだ日本人コメディアンは、今まで存在していないのです。 やはり「笑い」は他の芸能よりも特殊なジャンルであり、かつ、“その文