2023年5月7日のブックマーク (4件)

  • 現代独裁制の謎を解明、独裁者はできるだけ「公正な選挙」を好む

    <「双子」のようだった旧ソ連の独裁国家、カザフスタンとキルギス共和国を分けたものは何か。強い独裁者が「選挙のジレンマ」にいかに対処しているかが、現地調査と国際比較の統計分析をつうじて分かってきた> 「独裁政治」と聞き、どんなイメージをもつだろう。 北朝鮮の金正恩がくりかえすミサイル実験や一糸乱れぬマスゲームなどから、人民を抑圧する恐怖政治を想起するかもしれない。あるいは、戦後国際秩序をウクライナ侵攻で踏みにじるプーチン体制の暴挙も思い浮かぶ。国際情勢に興味があれば、ミャンマーの軍事政権の凄惨な暴力やベネズエラのマドゥロ政権による激しい野党弾圧を想起するかもしれない。 いずれにせよ、権力を独占する権威主義体制の指導者(独裁者)による遠い国の出来事、と思われるかもしれない。 ところが、こうした独裁者像は、独裁政治のほんの一部を切り取ったものにすぎない。暴力や抑圧は、センセーショナルであるがゆえ

    現代独裁制の謎を解明、独裁者はできるだけ「公正な選挙」を好む
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    k088091 2023/05/07
  • 宇野重規が読み解く、世界と日本の「民主主義本ブーム」

    <近年、タイトルに「民主主義」が入っているが次々と刊行されている。その背景には何があるのか? それぞれのに書かれていることとは? 論壇誌『アステイオン』95号の「「民主主義ブーム」を読み解く」を全文転載する> 「民主主義ブーム」とでも呼ぶべき現象が起きている。「民主主義」をタイトルとするの刊行がにわかに続いているのだ。 2017年頃からいわば「ポピュリストブーム」(代表的なものにヤン=ヴェルナー・ミュラー『ポピュリズムとは何か』〔板橋拓己訳、岩波書店〕、水島治郎『ポピュリズムとは何か』〔中公新書〕など)があったとすれば、現在はポピュリズムを含め、民主主義そのもののあり方へと問題が拡大していることをうかがわせる。 このことは裏返せば、民主主義に対する懐疑や不信が募っていることをも意味する。もし民主主義が安定し、その正統性に対する疑問が大きくないとすれば、民主主義そのものを問い直す

    宇野重規が読み解く、世界と日本の「民主主義本ブーム」
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    k088091 2023/05/07
  • 日本も無縁ではない「民主主義のハッキング」

    <パソコンやスマートフォンだけでなく、デジタル空間では民主主義すらハッキング対象となっている。米国や台湾だけでなく、日の選挙が外国に干渉されるリスクもある> ハックされる民主主義 あらゆるものがハッキングされている。パソコンやスマートフォンなどの電子・通信機器のみならず、インターネットにつながる自動車、家電、ウェアラブル端末までもがハッキングの対象だ。 さらにいえば、インターネットに接続されていないこと(エアギャップ)もハッキングからは逃れられない。2010年にはイランの原子力関連施設で遠心分離機が破壊され、2016年には米国の電力網の一部が停止させられる寸前だった。前者はフラッシュドライブ(外付けUSB)が、後者は保守メンテナンスを担う外部委託事業者の専用回線が「エアギャップ」を超えたとみられている。 近年、懸念されているのは民主主義に対するハッキングである。多くの人は、制度が攻撃され

    日本も無縁ではない「民主主義のハッキング」
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    k088091 2023/05/07
  • それでも民主主義は「ほどよい」制度だろう

    近い将来、「多数派の専制」など民主主義の欠陥をビッグデータや人工知能AI)が補完できるようになるため、選挙による代議制民主主義は不要になるという議論がある。はたしてそうなのか? 民主主義の未来について、待鳥聡史・京都大学法学部教授が論じる。論壇誌「アステイオン」91号の「可能性としての未来――100年後の日」特集より。 民主主義は、過去一〇〇年間で最も正統性を高めた政治体制であろう。一〇〇年前といえば第一次世界大戦が終わった直後だが、世界に民主主義体制を採用する国は多くはなかった。 当時、現代世界を構成する国家の大多数は植民地の地位に置かれていた。独立国家においては君主制か共和制かという分岐線がなお大きな意味を持っており、一九世紀までに共和制を確立していたアメリカやフランスに加えて、敗戦国のドイツ、革命直後のロシア中国が君主制から共和制に転じたばかりであった。君主を戴かなくなった国内

    それでも民主主義は「ほどよい」制度だろう
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    k088091 2023/05/07