●蜂須賀正氏に影響を与えた幕末江戸の見世物興行…… 蜂須賀正氏は、明治36年(1903)2月15日生まれ、阿波・徳島藩25万7千石の16代当主であり侯爵である。江戸時代、徳川幕府の基礎が固まり平和で太平な時代には、大名や大身旗本・豪商などの好事家に、長崎を通して持ち込まれる外国の動物・鳥類を持つことが流行した。高価であり権力や富の象徴として持つことが流行した。特に鳥類は他の動物と比較しても輸入しやすく、古来より数多くが持ち込まれた。特に、八代将軍吉宗は好奇心が強く、唐人より献上された象を長崎から一年がかりで江戸まで運ばせた(詳細を見る)。鎖国であったが、将軍吉宗が積極的に外国の文化を輸入したため、享保時代の好奇心は、文化・文政時代を経て幕末まで受け継がれた。文化・文政時代より珍しいオウムなどが珍重され、それらを手に出来ない庶民の間には、メジロやウグイスの声などを競わせる事が流行した。 また