忍耐は不要、という言説を最近良く見かける。 文脈としては仕事、上司などで不本意なことがあった時 「つらいならやめちゃえばいいじゃない」 といったように使われることが多いのではないかと思う。 もちろん自分の人生だ。好きにすれば良い。 むしろ「忍耐のない人間は弱い」などとレッテルを貼るのもおかしなことだと思う。何に耐えられるかは、各人各様だからだ。 だが、「忍耐」自体をネガティブなものとして捉えるなら、それは少し早とちりかもしれない。 それは「忍耐」の本質がセルフコントロールであり、自分を理性の統制下に置くことであり、感情の奴隷になることを防ぐものだからだ。 そのことを教えてくれた、ある経営者は「忍耐」についての洞察を持っていた。 私は当時、仕事が面白くなく、会社をやめようかどうか迷っていた。 「やりたいこと」と「自分のやれること」のあまりのギャップに失望し、自信が持てない状態だったと言って良