バージニア工科大学での韓国人学生による銃撃事件は、米国社会はもとより、犯人を出した韓国でも大きな話題になっている。CNNは連日詳細な報道を続けているが、やはり相当前から“犯人”の異常行動が問題になっていたようである。 にもかかわらず、学校側の対応が遅れたのは、やはり人権を重視する民主主義国家が持つ落とし穴だったのであろう。これが例えばロシアのような専制主義国家だったら、最初の事件で防ぐことができたのかも知れない。 問題解決は当事国に任せるとして、我が国でも、人権を重視するあまり、犯罪を未然に防止できなかった実例は枚挙に遑がない。私が以前住んでいた世田谷区でも、普段から包丁をちらつかせて暴力的態度を取る男を警察が取り締まらなかったため、皮肉にも警察官が彼の凶刃に倒れたことがあった。常々住民は何とかして欲しいと警察に訴えていたのだが、事件が起きていない以上取り締まれない、の一点張りだったという