1章. はじめに P2Pとは、ネットワークサービスにおいて、特にServerを必要とせず、Peer同士が直接通信しあうことでサービスを提供する仕組みである一方、ドメインネームシステム、WWW、電子メールなどは特定のServerを前提とするシステムなので、サービス提供は特定の操作が必要であり、そのため各Serverには管理者と呼ばれる特別なユーザを必要としている。 ネットワーク対応デバイスはどんな種類のものであれ、P2Pテクノロジを利用することによってほかのネットワーク対応デバイスに相互にサービスを提供することができる。P2Pネットワークのデバイスがアクセスを提供できるリソースは、その支配下にあるものであれば、とくに種類を問われない。こうしたリソースには、ドキュメントはもちもんのこと、記憶域、計算処理能力、さらにはオペレータも含まれる。P2Pテクノロジは「分散化による堅牢さ」といるインターネ