噴煙を上げる明神礁とそれを眺める「しきね」船員(1952年) 明神礁(みょうじんしょう)は、伊豆諸島南部、須美寿島の北約50キロメートル、ベヨネース列岩の東約10キロメートルに位置する海底火山である。 海底火山体の本体は明神海山と呼ばれ、海底からの比高が約1,600メートル、直径約7×10キロメートルの海底カルデラをもつ。明神礁はこのカルデラの外輪山北東部に形成されたあと、カルデラ火山となっている。ベヨネース列岩は西側カルデラ縁上にあるが、カルデラの形成よりも先に形成された先カルデラ火山である。また、カルデラ中央部には高根礁とよばれる中央火口丘があり、山頂は水深330メートルにある。 1952年(昭和27年)9月17日午前の噴火を最初に報告した静岡県焼津市の焼津港所属の漁船「第十一明神丸」にちなんで命名された。雲仙普賢岳などと同じデイサイト質の溶岩を噴出する火山で、激しい爆発を起こす性質が