2004年からブログで公開されていた1ページマンガ「センネン画報」により、WEB生まれの漫画家として草分け的存在となった今日マチ子さん。その出自も含め、マンガだけにとどまらない従来の漫画家の枠を超えた幅広い活動をされてきました。 少女たちを主人公にした瑞々しいイラストとストーリーにうっとりしていると、ふっとそんなに甘くないわよと衝撃的なシーンで心をざわつかせる今日マチ子さんの作品。 しかし、昨年2018年に発売された二冊の本「ときめきさがし」と「もものききかじり」は少しこれまでの作品とは違っていました。どちらもいわゆる「普通の働く女性」を描いた作品だからだったからです。 「ときめきさがし」「もものききかじり」 常に私たちの何歩も前に進んで発信されている今日さんが、ふっと足を止めてこちらを振り返ってくれたような気持ちになり、嬉しくも「一体なぜこの作品を描かれたのだろう」と不思議に思いました。