高木文部科学相は16日の閣議後の記者会見で、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワの微粒子の採取に成功したと、宇宙航空研究開発機構が同日発表したことに関連し、「事業仕分けを意識したものでは全くない」と強調した。 宇宙機構がこの日に採取成功を発表したのは、現在、政府の行政刷新会議が行っている「再仕分け」による「廃止」や「縮減」を免れるためではないかという一部の「憶測」を否定したものだ。 宇宙機構を巡っては、過去2回の仕分けで、広報施設が「廃止」とされたほか、衛星打ち上げ費用などの「縮減」などの判定が出ており、今回の「再仕分け」でも、関連する全事業が対象となっていた。 「微粒子が地球外物質かどうかは詳細な分析が必要」(宇宙機構関係者)とされる中、発表が周囲の予想より早かったことも、「憶測」が流れる一因となっている。