いつからだろう、何か本気で取り組んでみたい物事を見つけるたびに、わざとそれを避けるようになったのは。 できないからやらないのではなく、したくないからやらないのでもなく、したいけどやれない。 こんな矛盾した気持ちを抱えているのは自分だけではないだろうと思う。 僕は小さい頃からスペシャリストよりジェネラリストに憧れた。 自分だけにしかできない何か一つを持つよりも、自分は何一つできないことなどない。 そんな人間になりたかった。 個性なんてお断り。個性なんて背負えば他が潰れてしまう。なるべく平らで均されていて、でもそれぞれか程良く高い。 そんな優秀な人間になりたかった。なれると思っていた。 どんなことでも経験してみたかったし、どんなことでも知りたかった。 何も華やかなことや凄いことだけじゃない、苦しく汚らしく嫌らしい、そんな何もかもを体験していきたかった。 そして自分のそうした好奇心がいずれは自分