回答:左翼的人間とは、人間の理性を信じる楽観的進歩主義者であり、かつ急激な世界変革を求めるため、ある程度の自由の制限は仕方がないと考える人たちです。今は少数派になりましたが、彼らが残した宿題は未解決です。その宿題を考えるためには「サヨク」という幼児語は何の役にも立ちません。 今日、「サヨク」とカタカナ表記にされるこの言葉に含まれる意味に、ポジティブな意味は何もありません。これはひたすら「ある連中」を指す蔑称です。そもそも「サヨク」と言挙げされるということ自体が、この言葉の置かれている100年を超える歴史的立場を表現しているともいえるでしょう。明治近代国家においては、「真・善・美」といった人間の内面的価値が個人の良心を媒介されるのではなく、国家そのものに体現され、その解釈が独占されました。ですから、日本では自分がどのような理念や理想を信じるのかという、その信念の内容ではなく、倫理的実体として