その日、ポあねに出会ってすぐに“それ“には気づいていたのですが、なんとなく聞かずにいました。 “それ“はポあねの服にちょこんとついています。 あれは… しばらく聞けずにいた“それ“ だけど話しているうちにそこにばかり目がいき、どんどん気になっていきました。 なので意を決して聞いてみる。 「服についている“それ“って…」 「ああ、これ?みんなに聞かれるんだ。これはね」 ポあねは“それ“について、話し始めました。 日本にいくつか点在するという、ねこの聖地と呼ばれる場所。 ある日、ポあねは一人そこへ向かったのだそうです。 そしてねこの聖地で見つけた、可愛らしいねこグッズのお店に吸い込まれるように入店。 「そこにはね、本物のねこさんもいてね」 「その店で飼ってるねこ?」 「ううん。お店で飼っているねこさんもいるらしいんだけど、その時いたのはお隣の酒屋さんのねこ」 「…さすが、ねこの聖地だね。みんな