1.邦語文献に対する参考調査便覧 片山喜八郎 ・ 太田映子共編『邦語文献を対象とする 参考調査便覧(CD-ROM版)』 もしも自分の関心や知的好奇心や情報ニーズを(広い意味での)文献リストに変換することができるなら,その人はすでに独学者だといってよい。 たとえば独力では理解できない部分に突き当たったときでさえも,その困難を「(理解するためには)何を読めばいいか?」に変換し,答えることできるからだ。 だが,このことは思った以上に難しい。 とくに未知の分野に挑むときなどは,情報ニーズの方はもぐらたたき的に発生するのに,その分野に不案内なために「何を読めばいいか?」という問いに答えることも,「『何を読めばいいか』を知るために何を読めばいいか?」という問いに答えることも(以下くりかえし)難しい。 たとえれば,道に迷った上に地図の見方も分からないような状態だ。 書誌は,うまくすれば,こうした状態の人