この顔にピン! ときた人は、かなりの映画通だ。コワモテ顔のこの男性の名は、佐藤佐吉。三池崇史監督の代表作『殺し屋1』『極道恐怖劇場 牛頭(ごず)』の脚本家であり、浅野忠信&哀川翔W主演作『東京ゾンビ』で監督デビューも果たしている。大味なシネコン向け映画にうんざりしている人たちが「彼なら日本映画界に爆弾を仕掛けてくれるのでは」と期待を寄せている要注意人物なのだ。 佐藤佐吉監督の監督第2作となるのが、ジョージ朝倉原作コミックを独自の解釈で映像化した『平凡ポンチ』。映画の神様から見放されている自主映画界の元鬼才・真島アキ(佐藤佐吉)と巨乳願望の美少女・ミカ(秋山莉奈)が殺人事件からの逃避行を繰り広げ、なおかつ映画を撮り続けるシュールなロードムービーだ。「映画って何?」という深淵なテーマを内包しつつ、”オシリーナ”秋山莉奈主演のアイドル映画としても楽しめる作品である。わずか11日間というハードな撮