——平林さんは、不起訴を見通していたのですか? いいえ。そうではありません。その話をしたのは、ASKAさんの有罪を前提とする報道が多かったので、冷静さを取り戻して欲しいと考えたからです。 逮捕は、「被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由」があって、証拠隠滅などを防ぐために、あくまで暫定的に身柄を拘束する制度ですから。 ——今回、2度目の逮捕から不起訴までの流れで、専門家として気になった点があれば、教えてください。 一連の報道を見ていると、ASKAさん本人にどうなってほしいのかわからない報じ方・・・むしろ、ASKAさんを再犯に追いやりたいのではないか、とさえ感じるものがありました。 ——どういうことですか? 薬物依存症患者の多くは、自分の生きづらさや、人生の中で受け止めきれないことをごまかすために薬物を使います。こうした考え方を「自己治療仮説」と呼びます。 そのような状態から立ち直ろうと