活字中毒が申し上げること おれは街なかでコンビニを見るたびに、「ヨシッ、文化がある」と思う。 コンビニの明かりを見るたびにそう思う。 コンビニのなにが文化なのか。 それは、そこで売られているであろう新聞や雑誌についてである。 それが、おれにとっての「文化らしさ」なのだ。 これに気づいたのはずいぶん前だ。 新しい街に引っ越してきて、そう感じた。 もちろん、本そのものを取り扱っている本屋、古書店、そっちの方がより「文化らしい」。 会社からの帰り道、寄れる古本屋があったときは、「文化があっていい」と思ったものだ。 もっとも、その古本屋も潰れてしまった。 街から本屋が消えている。 そんなデータは、ちょっと検索したらすぐに出てくるだろう。たぶん。 でも、コンビニにはスポーツ紙と雑誌が置いてある。文化だ。 活字だけが文化なのか? もちろん、コンビニには本格的な哲学書だとか、古典文学全集だとか、最新のコ