<国民生活の基盤とも言える医療制度の見直しに言及した菅首相は、意図せずパンドラの箱を開けた> 菅義偉首相が、国民皆保険制度を見直すとも受け取れる発言を行い、永田町や霞が関に激震が走るという一幕があった。国民皆保険は日本の戦後社会の中核を成す制度であり、政府・与党にとっては最も大きな政治利権の1つでもある。この重要な社会インフラは財政的に厳しい状況となっており、菅氏の発言は期せずしてパンドラの箱を開ける結果となってしまった。 菅氏は2021年1月13日の記者会見で、医療関係の法改正に関連して「国民皆保険(中略)を続けていくなかで、今回のコロナがあって、そうしたことも含めて、もう一度検証していく必要はあると思っています」と発言した。 ネットでは「首相が国民皆保険制度の見直しに言及した」「耳を疑う」などと情報が拡散。各紙がこれを報じたことから、加藤勝信官房長官が火消しに奔走する羽目になった。 菅