2018年秋、神奈川県相模原市の田所健太郎市会議員(共産党)が、筆者に「不思議な牧場計画」について話してくれた。あくまでも地元住民からの二次情報だが、以下のような内容だった。 市の山の中に大量の残土が捨てられる。噂では、その数㎞近くで工事が行われるリニア中央新幹線のトンネル掘削の残土らしい。山の中に捨てれば不法投棄だが、山の急斜面を残土で平坦地にして「津久井農場」という牧場を建設するという。 だが、その残土は東京ドーム1杯分にも相当する100万㎥にもなる。しかも、事業者は地元の人間ではない。自動車で1時間かかる茅ヶ崎市から通勤して、250頭もの牛がいるのに夜は無人になる。 「地元では、なぜ、わざわざ牧場計画地に斜面を選んだのか、この事業者が本当に酪農をやりたいのかが見えてこないという人がいる。牧場造成に名を借りたリニア残土捨て場であり、牧場の造成直後に事業者は『やっぱり無理でした』と牧場経
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