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ブックマーク / note.com/horishinb (6)

  • GHQが新憲法を「押しつけ」してくれなかったら、日本政府は酷い憲法を作っていた件|弁護士ほり

    国憲法の「押しつけ」の性格は否定できないが… 日国憲法は、敗戦後の占領された日で、GHQの作成した案をもとに帝国議会が審議したうえで制定されました。このことからすれば当然ながら、多かれ少なかれGHQによって「押しつけ」られた要素があること自体は否定できないでしょう。 ただ実際の展開としては、GHQが作成して日政府に与えた条文をそのまま翻訳して日国憲法にしたというわけではなく、まず1946年4月の日初の男女平等選挙で選ばれた衆議院議員と、(選挙の対象でない)貴族院議員が審議して、(GHQの意向に反しない限りにおいて、ですが)様々な修正を加えたうえで、現在の日国憲法が完成したのです。 戦争放棄だけの問題だったのか? そこで次の問題は、なぜ「押しつけられた」かということです。 この点、日国憲法に批判的な論者から「憲法9条の戦争放棄で日を非武装にするために、押しつけたのだ」とい

    GHQが新憲法を「押しつけ」してくれなかったら、日本政府は酷い憲法を作っていた件|弁護士ほり
  • 自民の改憲案が通ると、いったい何がどうなるの?|弁護士ほり

    コロナ危機に乗じて改憲案を持ち出したがる自民の政治家 ひとつ前の記事では「今の憲法ではコロナ対策のための私権制限ができないから、改憲しなければ」という主張がデタラメであることを説明しました。 それはともかくとしても、コロナ対策と改憲を結びつけたがる議論が自民党政治家からよく出てくるのは事実です。 自民党はこれまで様々な改憲の提案をしてきました。このうち最も新しいのが、2018年に作成した改憲議論のための「たたき台素案」です。(2012年の憲法改正草案が非常に有名ですが、これとは別のもので、これよりは変更内容が限定されたものです。) この「たたき台素案」についてもこのnoteでは過去に何度か触れてきましたが、憲法記念日ということもあり、またコロナ危機に便乗した粗悪な改憲論も目立ってきていますので、きわめて簡単にわかりやすく、改めてその問題点を説明しておきます。 国会抜きで政権が刑罰条項を勝

    自民の改憲案が通ると、いったい何がどうなるの?|弁護士ほり
  • 「憲法改正しないとコロナ対策で私権制限ができない」というのが悪質なデタラメである件|弁護士ほり

    コロナ対策にかこつけた改憲論? 新型コロナ対策で、施設や店舗などの営業時間制限要請などが行われていますが、このような対策について 「今の憲法では、私権の制限ができないので、思い切った対策がとれない。」 「私権を制限できるように憲法を改正する必要がある。」 という類いの主張をする政治家や評論家が見られます。 このような主張は一見もっともらしく思えるのですが、実はかなり倒錯しているというか、そもそも憲法と法律の役割や関係をよくわかっていない可能性がありますので、どこがおかしいのか簡単に説明しておきましょう。 「私権の制限」という用語はあまり適切でない なお政界やメディアなどでは「私権の制限」という言い方が頻繁に使われているのですが、あまり適切な表現でもなく、むしろ「権利の制限」とか「自由の制限」と呼んだ方が正確ですので、この記事では「自由・権利の制限」という言い方を主に使うことにします。(法律

    「憲法改正しないとコロナ対策で私権制限ができない」というのが悪質なデタラメである件|弁護士ほり
  • 日本学術会議の会員任命拒否は何が問題か|弁護士ほり

    学術会議の会員の任命拒否問題 学問研究に関する国の機関で、実績のある研究者を会員として構成されている日学術会議が新会員として推薦した候補のうち6名について、菅首相が会員に任命しなかった問題が報道されています。 これについては既にメディアやネットで議論されていますが、一体何が問題なのか、私なりに整理してみましょう。 議論の出発点 - 総理も自由自在に任命できるわけではない まず初歩的な話になりますが、そもそも論として 「民主主義国家の機関の人事なのだから、内閣総理大臣がその人員を任命したり任命拒否したりできるのは当然だ。総理は民主的に選ばれたのだから、総理の判断に不満があるなら、次の選挙で勝てばいい」 という類いの単純な議論は通用しないことに注意してください。 民主主義の国で為政者を国民が選んでいるといっても、国民は別に独裁者や万能者を選んでいるわけではなく、あくまで憲法や法律で定めた

    日本学術会議の会員任命拒否は何が問題か|弁護士ほり
  • 「かわいそうランキング」って、「おっさん差別」なんですか?|弁護士ほり

    いわゆる「かわいそうリスト」または「かわいそうランキング」 最近は、「かわいそうリスト」または「かわいそうランキング」という言葉(ネットスラング?)が割と使われるようになっています。これは事件・事故や社会的な不正などの被害を受ける立場の人間の中でも、世間一般に(主としてメディアの取り上げ方で)同情のされ方に違いがあるということです。例えば「小さな子どもが何かの被害者になると同情されやすい」などと言われています。 「おっさん」が最下位で差別されているのか? 論者によって違いはあるでしょうが、一般には「子ども」「女性」が上位で、「中高年男性」=「おっさん」が下位(「おっさんが最下位だ」という人もいます)とされているようです。 さらには「おっさんが事件や事故の被害を受けても、誰も騒がない。おっさん差別が行われている」と主張する意見も見受けられます。果たしてどうなのでしょうか。具体的に考えてみるこ

    「かわいそうランキング」って、「おっさん差別」なんですか?|弁護士ほり
  • メディアの「おっさんバッシング」が、おっさん差別ではなく、実はおっさん支配の反映だった件|弁護士ほり

    はじめに 前回の記事では、いわゆる「かわいそうランキング」または「かわいそうリスト」で「おっさん」が(若い)「女性」に比べて低い位置づけにあるという問題について検討しました。 そのうえで、いろいろな事件・事故の報道で「若い女性」が「おっさん」よりも同情され派手に取扱われているのは、「おっさん」が差別されているからではなく、逆に他ならぬ「おっさん」自身が、「おっさん」よりも「若い女性」の報道の方に興味があるからだろうという結論を示したところです。 これは事件や事故の報道の話でしたが、それはそれとして一般論として、「現代の社会では、全体的にいって『おっさん』に対する不当な差別が行われている」という意見も最近は有力になっています。 結論からいうと、私はこれも極めて疑わしいと思っているのですが、まずは手順を踏んで考えてみましょう。 「おっさん」に対する否定的な評価 「おっさん差別がある」と主張する

    メディアの「おっさんバッシング」が、おっさん差別ではなく、実はおっさん支配の反映だった件|弁護士ほり
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