集団登校列の最後尾で児童に付き添っていた京都府亀岡市の松村幸姫(まつむら・ゆきひ)さんが、18歳少年による無免許居眠り運転の車に命を奪われた。妊娠7カ月。お腹の中にいた3人目の子供も犠牲となった。「加害者には死んで償ってもらう」。最愛の妻を失った夫は声を絞り出した。同じく死亡した安詳小学校2年、小谷真緒さんの祖父は「何をおいても犯人が憎い」と唇をかんだ。あってはならない悲劇が繰り返された。 心待ちにしていた新しい家族をお腹に宿したまま、松村幸姫さんは帰らぬ人となった。妊娠7カ月。今夏に出産予定だった。 「また女の子や。健康やったらいいな」 夫の晶史さん(28)と喜び合い、名前を考えていた日々。長女に付き添った春の通学路で命を絶たれた。 「頑張って行ってきいや」。23日朝、晶史さんは4月に小学校に入学したばかりの長女、蒼愛(そあら)さんと幸姫さんを見送った。まだ慣れない登校にぐずってしまう蒼