きのう海外に住んでいる官僚OBと話したら、「アジアから見ても、日本のメディアのレベルは中国以下だ」と嘆いていた。たしかに今どき金子勝氏や内橋克人氏のようなマルクス主義者が堂々とテレビに出てくるのは、北朝鮮ぐらいのものだろう。先月、岩波書店から出た『現代経済学』という本はマル経の教科書で、著者の一人は元革マルの活動家だ。 経済誌になるとさすがにマルクス主義者は出てこないが、こっちでは地底人が大活躍だ。さらに困ったことに、経済誌の編集者になるとIS-LMぐらいは知っているので、そういう学部レベルの知識で「構造改革は清算主義だ」とか主張する「リフレ派」を「学問知」と取り違える傾向が強い。要するに日本は、地底人=ケインズ派と最底人=マルクス派の闘う、経済学のガラパゴス島なのである。 同じように日本のメディアを格付けすると、地底メディアは内橋氏に「ワーキングプア」を語らせるNHKや、金子氏をレギ