特集: 法令遵守がコンプライアンスではない ~ パロマ事件の教訓 シンポジウム 21世紀におけるグローバルな安全保障 「テロリズムと危機管理 ~ 9.11以降の世界」より パロマ工業製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故が過去20年間で28件発生し、うち21人が亡くなったという事実が発覚し、パロマの企業責任とコンプライアンスの問題が大きな話題となった。 元東京地検検事で、桐蔭横浜大学法科大学院教授・同大コンプライアンス研究センター長の郷原信郎氏は「フルセット・コンプライアンス論」という日本初の本格的なコンプライアンスの研究・教育に取り組んでおり、企業のコンプライアンスに対する考え方と対応の問題を指摘する。 雪印乳業、三菱自動車、そしてパロマ工業‥‥。不祥事が起きるたびに、企業のコンプライアンスの重要性が叫ばれ、先進的な企業では社内のコンプライアンス体制を強化し、