38億~40億年前の地球の想像図。この時代は「後期重爆撃期」と呼ばれ、隕石が雨のように降り注いでいたと考えられている。(ILLUSTRATION BY DANA BERRY, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 46憶年前に誕生して以来、太陽系は危険な場所であり続けている。地球をとりまく宇宙空間はかつて、仕掛けが満載のピンボールマシンのように、小惑星や彗星があちこちで衝突しては、生き残った天体の表面にクレーターを残していた。 今でも、あらゆる形や大きさの天体が、地球のまわりでぶつかり合い続けている。しかし、時間の経過とともに衝突の回数が具体的にどのように変化していったかは明らかになっていなかった。 だが、1月18日付けの科学誌「サイエンス」に発表された論文で、驚くべき事実が明らかになった。NASAの月探査衛星のデータを使った研究によると、天体が月に衝突するペース(ひいては天