兵庫県宝塚市役所が放火され、職員や来庁者が負傷した事件で、現行犯逮捕された無職高橋昭治容疑者の供述や、市税収納課職員らの説明から、事件前後の詳しい状況がわかった。 宝塚署や市によると、高橋容疑者は12日午前9時30分頃、白の軽乗用車で市役所駐車場に乗りつけ、同課窓口のカウンターに座って、男性職員1人と向かい合った。他に市民はおらず、カウンター内には25人前後の職員がいた。 すぐに「差し押さえしたからや」と罵声が響いた。「俺の人生めちゃくちゃや」。別の職員が応対に加わった後、高橋容疑者は火炎瓶を2本続けて投げ込んだ。火は、床にまき散らされたガソリンのような液体の上を瞬く間に広がった。火柱が上がる中、高橋容疑者はポリタンクの液体をぶちまけ、逃走した。 同課職員の山田照生さん(28)は「火炎瓶を投げ付けられるなんて経験がなく、本当に怖かった」と話した。それでも職員たちは消火器を取りに行ったり、避