みうらじゅんをご存知だろうか。 真ん中分けの長髪にサングラス、ダミ声でさかんにエロ話をまくしたてる話芸の持ち主で、『タモリ倶楽部』をはじめ、テレビ番組にもしばしば登場する。 漫画家、イラストレーター、エッセイストほか自称する肩書きは山ほどあるが、はっきりいって、世間一般からすれば決してメジャーな人物ではない しかし、みうらじゅん。ただ者ではない。 かつて「マイブーム」で流行語大賞にノミネートされ、2008年、とうとうあの広辞苑に収録されるという快挙をなしとげた。広辞苑は、流行語を積極的に入れ替える「現代用語の基礎知識」と違って、一度収録した言葉はめったなことで削除しないという。 つまりみうらじゅんは、辞書に残る仕事を成したのである。 そもそも「マイブーム」とは何か。 世の中で流行していない何かに自分だけがハマッている。そのハマっている状能をいくぶん誇らしげに自慢するのが「マイブーム」である