誤ったワンボイス●細野豪志氏が脚光を浴びることとなった官邸、東電、保安院の共同会見。「正確で透明性のある情報発信」が目的の一元化だが、いまだに成果はあげられず、ただ無駄な時間が過ぎていく。(写真=PANA) 原発は停止したところで、核燃料の温度が完全に下がるまで2~3年かかる。廃炉にしても安定するまで最低でも20年程度。放射性物質の半減期には数万年かかるものまであり、「地震が起きる確率が高い」と原発の運転を止めたところで危険性は下がらない。 実際、福島第一の4号機も検査点検で停止中だったが、原子炉建屋は水素爆発で吹き飛んで放射性物質が外部に放出された。浜岡原発を停止したところで、地震、津波対策をしなければ意味がないのである。もしも、浜岡で福島と同規模の事故が起きれば、避難が必要になる住民は100万人を超えるが、菅総理は会見で住民の安全については一言も語っていない。安全対策が行われないまま原