ヤコビの定理 平面上の3点 A( a , b ) 、B( c , d ) 、O( 0 , 0 ) で定まる △ABO の面積 S は、 行列式を用いて で与えられる。 面積や体積などの図形の計量以外にも、逆行列の計算や固有値の計算、変数変換の ときのヤコビアン(関数行列式)の計算、空間での方程式の表現、2次曲面の分類など、 行列式の値を計算しなければならない場面は数多い。それだけ大切な計算ということで ある。 しかし、次数が低い場合は、その計算は容易であるが、次数が高くなるにつれて、計算 量は膨大になる。 その計算を軽減するには、どのような方法があるのかを探求するのが、このページで の目標である。 行列式の定義から、まず確認しておこう。 σを、n文字 1,2,3,・・・,n の置換として、ε(σ) をその符号とする。 もしも、σが偶置換ならば、ε(σ)=1であり、奇置換ならば、ε(σ)=-