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  • カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 121 任那興亡史

    この争いの対象地である己汶《こもん》は、今西博士が詳しく検証したごとく基汶川の流域で、今の蟾津江《そむじんがん》流域(釜山西方100キロの海岸沿いの平野)にあたる。 全羅南道(韓半島南西部の海岸に近い地域)の西部の四縣割譲に続いて、その東部にあたる已汶・帯沙を失うと加羅には今の釜山《ふざん》周辺の100キロ四方ほどの領地が残されるのみとなり、加羅の王たちが反抗的になるのは当然と思われる。 (春野註・以下は書紀・継体天皇八年の條に末松氏が解釈を加味したした文章である) 514年三月、伴跛国《はへこく》を中心とする加羅諸国は子呑・帯沙の多くの山々に城を築き、ノロシをあげる場所と兵糧を置く倉庫を置いて日《やまと》に備えた。また、新羅よりの今の慶尚北道のあたりにも城を築き渡して、新羅を攻めた。 (続いて、書紀、継体天皇九年の條を末松氏が解釈する) 515年春二月、百済の使者、文貴《もんくい》将軍

    カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 121 任那興亡史
    kaisetsu
    kaisetsu 2012/10/08
  • カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 181 河内直(かわちあたい)はどうなったか

    欽明天皇五年(544年)三月に百済は奈卒《なそち》(百済官位16階の第6位)の阿屯得文《あとくとくもん》・許勢奇麻《こせがま》・物部奇非《もののべがひ》などを、朝廷に遣わして書を提出した。 「奈卒《なそち》の弥麻沙《みまき》・己連《これん》らが百済に戻ってきて天皇の書を読み上げました。『汝ら、任那の宮家と合議して良い計画を立て、すみやかに任那を立てなさい。ついては良く用心して新羅に欺かれるでないぞ』と。また、津村守連なども百済にやって来て、天皇の書を伝えるとともに、任那の復興策を尋ねました。百済はつつしんでお言葉を受け、早速協議しようと使いを任那と任那宮家に遣わして呼びました。しかしながら、両者は「正月過ぎてから」「神祭りの時であるから」と数度に渡って来ず、来たと思ったら話しにならない身分の低い者でした。任那が呼ぶに来ないのは任那の意ではないのです。任那宮家宮人のなすところなのであります

    カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 181 河内直(かわちあたい)はどうなったか
    kaisetsu
    kaisetsu 2012/10/06
  • カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 187 滅亡に向かう任那

    欽明十一年二月の十日 日は使いを百済に遣わした。もたらした書に言う。「朕は久貴《こんくい》馬進文《めしもん》らの上表文の意を汲んで、あたかも我が手の内を見るように一つ一つ教え示そう。大市頭《だいしず》(未詳)が帰ったあとは、任那は相変わらずであった。今は細かく伝えようと思い使者を遣わしたのである。朕は奈卒馬武《なそつめむ》が、百済の官位十六位註の六位の地位にあり、良く上に奏上し、下に伝えることを良くし、王の心にかない王の助けとなっていると聞いている。もし百済の政情が許すなら、馬武を任那宮家の筆頭に立て、我が朝廷に仕えよ(筆者註・この条は非常に難解で意味不明であるが、悪戦苦闘のすえ、私はこのように訳した)」あわせて「朕の所には高句麗が凶暴であることが伝わっている。それゆえ矢、三十具(そなえ)(1500)を与えよう。願わくば要所を良く守って欲しい。」 四月 百済に来ていた日の使い人が帰る

    カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 187 滅亡に向かう任那
    kaisetsu
    kaisetsu 2012/09/15
  • カルカヤの歌 、磐井の反乱伝説 - 115 任那興亡史

    倭からの中国通使が途絶えた事情を示す出来事が二つある。 その一は南齊書・東南夷傳に載る建元元年(479年)における加羅国王・荷知(かち)の南齊遣使の事実だ。この記事に加羅国王・荷知の使いが入朝し、輔国《ほこく》将軍(南齊を補佐する将軍・春野註)加羅国王の称号を授けられている事が見える。 これは加羅国王の名が中国の史書に見えたはじめであり、又終わりである。この加羅国王の正体は、全く捉える事ができないが、どうであろうとも、加羅の一国が、独自の外交を試みたものであることは否定されない。倭の支配が強い間は、このような通交は行おうとしても許されない事であろうから、この年の 遣使は加羅国の独立性の成長と、倭国の統制力の衰弱を示すものである。 その二は書紀の顯宗《けんぞう》天皇三年(487年)の記事である。それにはこうある。 「この年、紀生磐宿禰《きのおいわのすくね》は任那をまたがり支配していた。高句麗

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    kaisetsu 2012/09/14
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