(前編より)東日本大震災で、津波の大被害を受けた宮城県気仙沼市唐桑町鮪立(からくわまちしびたち)。そこで被災地ファンドを利用した民宿「唐桑御殿つなかん」が人気を博している。女将の菅野一代さん(以下、いちよさん)は、震災直後に学生ボランティアがダンボールに書き残していったメッセージに励まされ、1000万円をネットを介したファンドで集め、全壊した自宅を復旧。2012年8月にみんなが集まれる民宿を開く。マイナスからのスタートでもぐいぐい周りを巻き込んでいくそのパワーの源とは?後編へ! ▲宮城県気仙沼市・漁師民宿「唐桑御殿つなかん」の女将、菅野一代さん ■震災後の出会いは神様からのご褒美 震災が起きてからの3年半は、それまでの人生と比べものにならないほど膨大な数の人たちに出会ってきた。するとね、気持ちも自然と張ってくる。それも、さらっと会うのとは違って、一人ひとりとちゃんと向き合って話しているから