東京都立川市で今月、4歳の長男を殺したとして殺人容疑で逮捕された母親。以前から長男の発達障害に悩んでいたことが警視庁立川署の調べで分かった。相談を受けていた友人らは「子どもがかわいそう」「周囲の見えない壁があったのかも」と悔やむ。 逮捕されたのは鈴木紀子容疑者(35)。今月12日午後1時ごろ、自宅でひも状の布を使い、長男の隆正君の首を絞めて殺害した疑いが持たれている。翌朝、会社員の夫(36)から110番通報があった。容疑者の精神的動揺は大きく、東京地検立川支部は28日、鑑定留置を決めた。4月中旬までの間、責任能力の有無を調べる方針だ。 「あの人だ」 発達につまずきがある子やその母親を支援する「かたつむりの会」(東京都八王子市)の代表、西村南海子さん(41)は事件を知り、1年半前のできごとを思い出した。 立川市で開かれた学習会の自己紹介の場で、順番が来る前に泣き出し、椅子から崩れ落ち