印刷 金沢市の桜ケ丘病院(富岡秀文院長)は5日、50代の女性事務職員が、精神科の入院患者から病院が預かった通帳の口座などから約1億8千万円を着服していたと発表した。女性は「娘のブランド品購入や小遣いに充てた」と話しているという。病院側は業務上横領容疑で石川県警金沢東署に告訴の手続きをした。 病院の説明によると、精神科の入院患者に対しては、親族の了解を取ったうえで通帳を預かり治療費などを引き落とすケースがあり、管理を女性職員に任せてきたという。ところが今年5月、事務長が預かり金の記録と実際の口座を照合すると、使途不明金があることが判明。さかのぼって調べた結果、女性職員が2004年1月から着服を続けていたことがわかり、本人も認めたという。 預貯金を着服された患者は37人で、最高で2千万円の被害を受けた患者もいた。被害額が特定でき次第、病院側が随時弁済していくとしている。